[第2章]風早國造神主講演録・朝礼講話
秋祭りを終えて、氏神さんの事あれこれ

6 風早屋台の構造と意味=必須アイテム笹花はすくすく育つ成長のシンボル=

先生

質問ないですか?

井上宮司

なかなかね、直ぐにないですか?って言ったってまだ無理よなぁ。何にも思いつかない。

生徒

はい。

井上宮司

はい。

生徒

どうして、だんじり(風早地方では「屋台」と称す)で太鼓と鉦(かね)を叩くんですか?

井上宮司

男神と女神を乗せた神輿は仲良く氏子地域を渡御されていく。辻などの要所では二体の神輿が担ぎ棒を交差させて天に高々と突き上げる所作を繰り返す。これは年に一度の男女の契り・神々の婚交(マグアイ)である。性交こそは豊饒・豊漁の元と古代人は考えた。
男神と女神を乗せた神輿は仲良く氏子地域を渡御されていく。辻などの要所では二体の神輿が担ぎ棒を交差させて天に高々と突き上げる所作を繰り返す。これは年に一度の男女の契り・神々の婚交(マグアイ)である。性交こそは豊饒・豊漁の元と古代人は考えた。

良い質問ですね。多分出て来るんじゃないかなと思ってたの。だんじりの構造のお話しようかなと思ったんですが、だんじりが何故、ああいう形してるのかっていうお話をします。だんじり、上の部分に4本、四本柱(しほんばしら)があるね、その四本柱に笹を立ててるね。何故笹を立てるのかというと、笹は1年間でずっと成長するでしょ。だから成長のシンボル。立って真っ直ぐ育ちますよっていう成長のシンボル。その笹に何付けてる?日の丸の旗掛かってるよね。この日の丸の旗付けるっていうのは、もうこれは日本の国旗だからすぐ理解出来るよな。そしてその周りを赤い布で囲ってる。何故赤い布で囲むかっていうと、この場所が神聖ですよっていうこと。そしてそのだんじりの上の部分には何があるかというと、大きな提灯と小さな提灯があるでしょ。真ん中にある大きな提灯が太陽だとしたならば、周りにある小さな提灯は、この太陽系と同じ。太陽の周りをぐるぐる回ってる星。別の見方してみようか。真ん中の大きな提灯が有難うっていう感謝の気持ちとしたならば、周りにある小さな提灯は、その感謝の心の広がりになるの。これがだんじりの上の方。

下の部分いくよ。さっき言った、下の部分には、鉦と太鼓があるんです。太鼓は山での合図。半鐘は海での合図。ということは、あのだんじりの下の部分は私達が住んでるここ。この風早平野の生活そのものを表してる。二本の担ぎ棒があるね。男の人と女の人。良いこと悪いこと。要はバランスの問題なの。だからだんじりを一所懸命担ぐ姿こそが、神様どうもありがとうございますっていう感謝の気持ちの心になります。

 

鉦と太鼓がなぜあるかっていうのは、わかりましたか?鉦は海での合図、太鼓は山での合図で、私達の生活を表してるっていうことです。はい、他にないですか?